精神神経科

精神神経科のご紹介

悩みに寄り添い、心に火を灯す精神医療

■ 患者さんおよびその家族の方へ

現代はストレス社会と言われて久しいですが、日本の精神疾患患者数は420万人(平成29年患者調査)に急激に増加しているとされています。心の病気は身体の病気に比べて特に苦しいと言われ、患者さんだけでなく周囲の支援者も辛い思いをされます。

患者さんやご家族が悩みや精神疾患の暗闇に立ち向かう際、一歩踏み出す勇気を持つためには、科学的な知見に基づく最新の知識や技術だけでなく、悩みに寄り添う質の高い治療が必要です。

そんな時代の中で、私たち八戸市立市民病院精神神経科は、患者さんだけでなく周囲の支援者の心に火を灯し、自分らしい生き方を主体的に追求する手助けをします。そして、受診された方や地域が幸せになれるよう、最善の診療を提供することを努めます。

■ 外来: 患者さんの心と身体に寄り添った治療を目指しています

  • 当院では、基本的に紹介状を持った患者様を対象に新規診療を受け付けています。
  • 私たちは単に薬を処方するのではなく、「患者さんの悩みを自分のものと捉え、真摯に向き合う」ことを基本理念としています。
  • 当科の初診では、予約制で十分な時間を確保し、丁寧な診療を心がけております(診察前の予診では、研修医、医学生、精神保健福祉士が担当する場合があります。ご了承ください)。
  • 一般外来の他、てんかんや児童思春期の専門治療、認知症の専門診断を行っています。
  • 公認心理師が各種心理検査やカウンセリングを提供しています。
  • 精神保健福祉士が必要に応じて生活相談・支援を行っております。
  • 週3日(月、水、金)にデイケアを開設しております。一人ひとりに寄り添い、社会復帰の支援をおこなっております。また、それ以外にも、周囲の医療機関と連携した復職支援を行なっております。
  • 週1日(火)の9時から、断酒会を開催しております。アルコール依存症の患者様がアルコールをやめるのは非常に困難ですが、そのお手伝いの場を提供できることを願っています(参加は無料)。

■ 病棟: 患者さんの人生を真摯に考慮し、よりよい治療を行うために

  • 当科病棟は、精神科急性期病棟50床で構成されています。
  • 平均在院日数は約40日で、目標として3ヶ月以内の入院期間を設定し、最短で最適な入院治療を提供することに尽力しています。
  • 当院では、病棟専属の作業療法士が心と身体のリハビリを支援しています。
  • 医師、病棟看護師、外来看護師、精神保健福祉士、薬剤師、作業療法士など多職種が協力し、患者さん一人ひとりに対する検討会を毎週開催しています。適切な入院治療を行いながら、退院後の家庭や社会へのスムーズな復帰をサポートする診療体制を整えています。
  • うつ病や統合失調症など、薬物療法だけでは改善が難しい患者さんに対して、修正型電気けいれん療法(mECT)を提供し、他の医療機関からも広く受け入れています。麻酔科医師と協力して、安全性に配慮した手術室でこの治療を行っております。
  • 薬剤抵抗性の統合失調症患者さんに対して、クロザピン治療を積極的に導入しています。副作用が懸念される薬剤ではありますが、早期導入により顕著な効果が期待できる可能性があります。
(写真)当科病棟内での多職種カンファレンスの様子

 

当院の取り組み

■ 当科は入院・外来診療の他に、市の総合病院として、5つの柱を特徴に診療を行っています。

  1. 救命救急センターと連携した悩みに寄り添う自殺既遂者およびてんかん診療
    •  当院には、東北北海道地域で充実度段階評価1位(令和5年度)を達成した救命化センターがあります。地域の自殺未遂の患者さんの多くが当院に搬送されます。
    • 地域における自殺ゼロを目標として、救命科と緊密に連携しながら、自殺防止策や対策を積極的に推進し、安心できる地域の実現に取り組んでいます。
    • 当科は、救命科と綿密に連携して、全ての患者にアセスメントを行い、再発予防に向けた介入を行なっています。近年、新聞でも多く取り上げられました。
    • その他、救命科の意識障害の患者や専門、認知症の患者のアセスメントや治療を行なっています。
    • 当科のてんかん専門医が脳波読影を行い、てんかんやけいれん治療を手伝っています。
  1. 周産期センターと連携した安心の周産期のメンタルヘルスケア
    • 周産期のメンタルヘルスを充実させ、笑顔が溢れる地域を実現することを目指して、当科と周産期センターが連携して取り組む『八戸モデル』として、多くの人々に認知されるよう努力しています。」
    • 周産期うつや様々な精神疾患を抱える妊婦の方々に対し、当科では綿密なケアとフォローを提供しています。さらに、DVや金銭面、社会的な問題に関わる症例に対しても、周産期センターと協力して治療に取り組んでいます。
    • また、月に2回、周産期センター、小児科、精神神経科が連携し、患者さんの総合的なケアを見据えた検討会を開催しております。これにより、より効果的で包括的なサポートが提供できるよう努力しています。この取り組みは、患者さんとその家族の笑顔を創り出すための柱となっております。
周産期センターでの多科・多職種カンファレンスの様子
  1. 緩和医療科と連携した患者さんとご家族に寄り添う終末期のメンタルヘルスケア
    • 緩和医療科と緊密に連携して、患者さんとご家族の心に寄り添う温かいメンタルヘルスケアを提供いたします。
    • がんと向き合う患者さんが幸せを感じられるよう、当科の緩和ケア専門の精神科医が献身的なサポートを行っています。私たちは、心身の苦痛を和らげ、安らぎや喜びを感じられる環境を創りだすことを目指しています。
    • 患者さんとご家族が抱える不安や悩みを共有し、一緒に前向きな解決策を見つけ出すお手伝いをさせていただきます。
  1. 学校や各種行政機関と連携した児童思春期患者の受け入れ(中学生〜高校生)
    • 学校や各種行政機関との協力による児童・思春期患者の受け入れ(中学生〜高校生)に力を入れています。
    • 当院では、地域で唯一の児童・思春期専門外来を誇りにしており、青少年の心のケアに専念しています。さらに、学校やこども支援センター、児童相談所とも緊密に連携し、より効果的な治療を実施しています。
    • この独自の取り組みにより、私たちは若い世代の心の健康をサポートし、彼らがより明るい未来を見据える力を育むことを目指しています。当院は、地域に根ざした信頼性の高いメンタルヘルスケアを提供することに全力で取り組んでおります。
  1. アルコール依存症患者への断酒支援や節酒治療
    • 身体科(救急科や消化器内科)と連携し、アルコール依存症の治療を行なっています。


■ 診療実績

2022年度の初診患者数 659名
 そのうち院内他科から紹介された入院中の患者数 331名

診療受付時間・外来診療担当医のご案内

診療受付時間

精神神経科の診療受付時間と休診日は下記となります。

診療受付時間のご案内
診療受付時間 対象:各種精神疾患、認知症、てんかん

■新患は原則、紹介状がある方のみの受付となります。
(再来)月曜日~金曜日 午前8:30~午前11:30
(新患)月曜日~金曜日 午前9:00~午前11:00
■児童思春期外来の対象は現在、中学生から高校生となっております。

小学生は現在、特別な場合を除き、受け付けておりません。

※新患の場合は詳細に問診を行うため、時間に余裕をもってお越しください。

※予約が立て込んでいる場合は、受診までにお日にちをいただく場合があります。

休診日 土曜日・日曜日・祝祭日・年末年始(12月29日~1月3日)

外来診療担当医

外来診療担当医一覧表ページでご確認ください。

担当医師のご紹介

私たちが、八戸市立市民病院の精神神経科を担当しておりますので、よろしくお願いします。

病気や症状についてお悩みの方など、お気軽にご相談ください。

岩城 弘隆 (いわき ひろたか)
所 属 科 精神神経科
出身大学 防衛医科大学校、東北大学大学院(てんかん学分野)
卒 業 年 平成21年
専門分野 てんかん、臨床精神薬理学、児童思春期精神医学
コメント 医学博士
精神保健指定医
日本精神神経学会:精神科専門医・指導医
日本てんかん学会:てんかん専門医・指導医
認知症サポート医
公認心理師
臨床研修指導医
厚生労働省 認知療法・認知行動療法研修事業課程修了
弘前大学神経精神科臨床准教授・客員研究員
臨床研修センター副所長
高橋 弘樹  (たかはし ひろき)
所 属 科 精神神経科
出身大学 弘前大学
卒 業 年 令和2年
専門分野 一般精神医学
コメント 【所属学会】
日本精神神経学会
吉田 恵心 (よしだ さとみ)
所 属 科 精神神経科
出身大学 群馬大学
卒 業 年 平成18年
専門分野 児童思春期精神医学
コメント 精神保健指定医
日本精神神経学会:精神科専門医・指導医
児童青年精神医学会:認定医
子どものこころ専門医

後期研修医およびスタッフ・見学の医学生募集

■ 精神科研修プログラムへようこそ!

当病院の精神科研修プログラムへようこそ!当科では、精神科に興味ある医学生、初期・後期研修医を目指す皆様に最先端の精神医学の知識と技術を身につけるための研修プログラムを用意しています。我々は、皆様が専門的なスキルを習得し、心身の健康をサポートする医師として、患者さんの人生に大きな違いをもたらすことができるようサポートいたします。

■ 当院での精神科研修について

当院では、月に1-3名の初期研修医、医学生、後期研修医を受け入れることで、教育に注力しています。初期研修医や医学生から多くの学会で発表を行い、高い満足度と人気を誇っています。

■ プログラムの特徴

    1. 実践的なカリキュラム

当病院の精神科研修プログラムでは、症例検討や実践的なトレーニングを通じて、患者さんと対話しながら治療計画を立案し、適切な治療法を選択できるようになります。また、精神症状の評価や、薬物療法、認知行動療法療法など心理療法の技術も習得も目指します。また、脳画像読影や脳波読影などの専門的なスキルも指導します。

    1. 一人ひとりに合わせた指導

当病院では、研修医一人ひとりの個性やニーズに合わせて指導を行います。個別のケアが可能な環境で、専門医との密接なコミュニケーションを通じて、皆さんの成長をサポートいたします。

    1. 総合病院の他科との連携

当病院は、総合病院との連携を重視しており、精神科だけでなく、他科の専門家と連携して患者さんの病状に対応できるようになります。これにより、研修医は他科との協力体制を築く力を身につけることができます。精神科病棟と、周産期センターと救命救急センターを併設している大病院は国内に数えるほどです。また、緩和ケア科や脳外科など他科との連携も重視しています。
また精神科医、精神科認定看護師、薬剤師、心理師からなるリエゾンチームが週1回の症例検討会を行い、情報共有および多職種連携を深めています。

    1. 最新の研究への取り組み

当病院では、最新の精神医学の研究にも積極的に取り組んでいます。研修医は、先進的な治療法や最新の知見を学ぶことができ、患者さんに最適なケアを提供する力を養います。

我々は「日本の精神医療を地域から良くする」を理念に、この八戸で最高の精神医療と教育を行えるよう日々切磋琢磨しています。研修医の皆さんが専門的な知識と技術を身につけ、患者さんの人生に大きな違いをもたらすことができるように設計されています。私たちのプログラムでは、実践的なカリキュラム、個別指導、総合病院との連携、そして最新の研究への取り組みを通じて、研修医の皆さんが信頼できる精神科医として成長できる環境を提供しています。
当院でしかできない、最高水準の充実した研修と経験をお約束します。

■ 初期研修医のための精神科プログラム

初期研修医の皆様へ、当院では革新的な「精神科プログラム」を新たに開設いたします。このプログラムは、東日本・市中病院の研修プログラムにおける画期的な試みとなります。

当院での充実した2ヶ月間の研修を経て、さらに1ヶ月間、青森市の優れた芙蓉会病院およびメンタルクリニック ラ・ポムでの研修も受けることができる特別な機会を提供いたします。この経験を通して、精神科医としての高い専門性と広い視野を身につけることができるでしょう。お待ちしております!

情報の詳細や見学希望の場合は、当院臨床研修センターにお気軽にお問い合わせください。